まずは書式全体を確認しましょう。
気になる項目をクリックすると記入時の注意点が出ますので参考にしてください。
詳細な解説は別途追記します。
( 年 月分)
施術月を記入します。申請月ではありません。
初療年月日
この患者さんを初めて施術した日です。医師や保険者が変わっても初療年月日の変更はありません。
保険の種類
1社国:保険の種類が国保・協会けんぽ・組合・共済である場合に〇
2公費:この申請書が医療助成申請書である場合に〇
3後高:保険の種類が後期高齢者である場合に〇
4退職:退職後、勤務していた組織の健康保険を任意継続して加入した保険である場合に〇
保険の対象者
3本外:患者さんが被保険者(本人)である場合に〇
4六外:患者さんが未入学児である場合に〇
6家外:患者さんが被保険者の家族である場合に〇
8高外ー:患者さんが前期高齢または後期高齢者で、自己負担割合が1割・2割の場合に〇
0高外7:患者さんが前期高齢・後期高齢者で、自己負担割合が3割の場合に〇
同意年月日
前回の同意年月日を記入する。同意書が添付されている場合、この同意年月日と合わせて今回の同意が有効なのか判断できる。
ソフトによっては前回・今回と2段で同意年月日が反映されるケースもある。
往療理由
マッサージは同意書にある往療理由から選択して記入する。
鍼灸は鍼灸師の判断により記入する。
小さい欄なので見落としがち、要注意です。
請求区分
同意書の「区分」とは別。保険請求が初めての場合は「新規」、2回目以降の場合は「継続」に〇。
傷病名が変更→施術の対象が変更→初療年月日も変更というケースでは「新規」になることもある。
転帰
継続:今後も施術を続ける
治癒:施術の結果、申請している傷病が治ったため、今後施術は行わない
中止:転居・死去などの理由で今後治療は行わない
転医:他の施術所や医療機関に移るので、今後施術は行わない
「請求区分」と「転帰」の内容により「施術期間」の記載を変える必要があります。
「新規」で「継続」→「初療日~月末日」
「継続」で「継続」→「1日~月末日」
「継続」で「治癒・中止・転医」→「1日~最終施術日」
日付
施術証明欄・申請欄・委任欄それぞれに日付を入れる箇所があります。通常は同じ日付となります。集金の都合上などで月末日にするケースも見受けられますが、推奨するのは「最終施術日」です。
例えば患者さんが急にお亡くなりになり施術が中止になった場合など、日付を月末日にしてしまうとご逝去後の申請という形になってしまいます。最終施術日にしておけば汎用性が高いのです。
施術証明欄
施術証明欄:施術管理者の情報欄
「上記のとおり施術を行い、その費用を領収しました。」と宣言しています。
*右上の「保険所登録区分」への〇をお忘れなく。
*登録記号番号の記載は正確に。ハイフン含めて12桁の番号となります。
被保険者欄
被保険者欄:被保険者の情報欄
「上記の療養に要した費用に関して、療養費の支給を申請します。」とあります。なぜこの文章があるのかがポイントです。
“あはき”の保険申請は「医療費」ではなく「療養費」扱いに留まっています。療養費は「償還払い」と言って、被保険者が直接保険申請をする形を基本としています。つまり健康保険の請求権者は施術者ではなく被保険者であるということがこの文章に含まれているわけです。(保険請求の基礎 医療費・療養費 を参照のこと)
〇〇殿 には、提出先の保険者名を記載。
例:東京都後期高齢者医療広域連合
全国健康保険協会東京支部長
委任欄(代理人欄)
申請書に項目名の記載はありませんが、通常「委任欄」または「代理人欄」と呼ばれています。:保険申請を代理人に委任するという被保険者の宣言欄
「申請者」は「被保険者」であり、患者さんではありません。被保険者=患者さんの場合は別ですが。
「代理人」ですが、患者さんが直接申請を行う場合は記載不要です。上にある「支払機関」には患者さんの口座情報を記載します。この場合施術料は患者さんから全額領収してください。
「代理人」が施術管理者となる場合は代理人の住所と氏名を記載し、「支払い機関」は代理人の口座情報を記載し、患者さんからは自己負担割合分の金額を領収してください。代理人の情報ですが、出張専門の方はご自宅の情報、施術所開設の方は施術所の情報となります。いずれも厚生局に届を出している情報の記載をします。
傷病名→〇傷病名、発症または負傷の原因及びその経過→同意記録にある傷病名
①傷病名:同意書にある傷病名を正確に転記します。同意書が変わると傷病名が変更されることもあるので、その都度照らし合わせて同意書通りに記載してください。
鍼灸は慢性的疼痛緩和治療として保険請求が可能です。国では通称「六疾患」がそれに該当すると判断し、同意書で選択する形になっています。⑦その他 には「〇〇関節症」などの傷病名が有効と考えます。
② 〇傷病名、発症または負傷の原因及びその経過欄:上記傷病名は正確に転記し、なおかつ患者さんや医師から聞き取った追加の傷病名があれば記載します。欄が小さく記載しきれない場合は「摘要欄」に「傷病名追記」などとして記載してください。また、「下記傷病名と同じ」とするケースもあります。これは保険者の査定次第ですが、返戻につながったケースは今のところ見受けられません。
また。この欄にはその傷病の「原因」及び施術した「経過」の記載も必要ですので、情報量が多くなります。
③同意記録にある傷病名:ここにも傷病名を記載するようになっています。保険者によりますが
①には「実際に施術対象となった傷病名」
②には「同意書記載の傷病名+患者・医師から聞き取った傷病名」
③には「同意書にある傷病名」
を記載すべし、と判断する所もあるようですが、通常③「上記傷病名と同じ」としても返戻対象にはならないようです。
初検料
鍼灸の申請のみ「初検料」の計上ができます。マッサージは“機能訓練的・機能回復系”の施術であるという、昔の療養費制度の考え方が基になっていると推察します。
かたや鍼灸は“疼痛治療系”であり、施術開始時の評価・判断の意味合いが強いため初検料が計上できる形で発展してきたと考えます。(保険請求の基礎 鍼灸とマッサージ 参照)
初検料:1術 1950円
2術 2230円
(令和6年6月から開始、令和8年5月現在の金額)
*令和8年6月から1術2000円・2術2320円に上がる見込みです。
施術期間
「転帰」欄でも触れましたが、この「施術期間」の記載ルールは以下の通りです。
*初めての保険申請=「施術区分」が「新規」
今後も施術を続ける=「転帰」が「継続」→「初療日~月末日」
施術を中止する=「転帰」が「中止(治癒・転医)」→「初療日~最終施術日」
*2度目以降の保険申請=「施術区分」が「継続」
今後も施術を続ける=「転帰」が「継続」→「1日~月末日」
施術を中止する=「転帰」が「中止(治癒・転医)」→「1日~最終施術日」
以上のように、初回の申請なのか2回目以降なのか、また、今後も続けるのか中止するのかという事の組み合わせにより記載が変わります。
よくある間違いとして、「同意書発行日~月末日」としているケースや、初回の申請なのに初療日ではなく「1日~」としているケース、今後も継続するのに「~最終施術日」としているケースがありますのでご注意を。
術数の欄
鍼灸の申請書では
1術(鍼なのか灸なのか)
2術(鍼と灸)
の区別を求められます。
2術の場合は内容が明白なので何もする必要はありませんが、1術でしたら、「摘要欄」に
1術:鍼
のように記載すると良いでしょう。
通常は2術×施術回数(実日数)となりますが、施術回数10回のうち1術が5回、2術が5回という申請も可能です。丁寧な方は1術:鍼(1・5・10・15・20日)などと記載する方もいます。
施術料は
1術:1610円 2術:1770円(令和8年5月現在)
となっています。令和8年6月からは金額が上がる見込みです。
施術料 計算の欄 その1
*「通所」=患者さんが施術所にいらした=施術料を記載します。
例:1術1610円/1回
2術1770円/1回
*その下は患者さんが居住しているご自宅や施設等に「訪問」した際に使用します。それ ぞれの単価は施術料+往療料が一体化された金額設定となっています。1回ごとの単価は以下の通り。
1術 2術
「訪問施術料 1」(訪問先に患者さんは1人) 3910円 4070円
「訪問施術料 2」(同2人) 2760円 2920円
「訪問施術料 3」(同3人~9人) 2070円 2230円
「訪問施術料 3」(同10人以上) 1760円 1920円
(単価の詳細は「保険請求の基礎 訪問施術料 単価の内訳 を参照してください)
*電療料加算:電気針・電気温灸器・電気光線器を選び〇、いずれでも単価は100円/1回です。
施術料 計算の欄 その2
*特別地域加算:離島など、医療機関が限られている地域での施術では、この加算申請ができます。1回につき250円。
*往療料:上部で解説しましたが、令和6年10月以降は、従来の「往療料」は廃止され、「訪問施術料」として往療料と施術料が一体化された金額設定に変わりました。しかし申請書には「往療料」という項目がある…。混乱しやすいポイントです。
「訪問施術」とは“計画的・定期的に”患者さんを訪問・施術することが前提となっています。ところが、患者さんの要請があり急遽うかがう事態になった際には、この欄にて「往療料」2300円と「施術料」をそれぞれ記載して申請することになります。これは「突発的往療」と位置付けられています。
この場合注意が必要なのは、医師(同意書発行の医師以外でも可)に報告し了解を得て、「摘要欄」にその医師の氏名・医療機関名・年月日(報告して了解を得た日)を記載する必要があります。また、1度「突発的往療」の申請をしたら、翌日から2週間は「突発的往療」の申請はできないとされています。申請書の記載は、通常の「訪問施術」ではないため、日付欄は◎・往療理由欄で往療理由を選択することが必要です。
また2週間以内に再度「突発的往療」が発生した場合は、往療料の申請はできず、施術料のみの請求となります。申請書上、日付欄は◎、摘要欄に「2週間以内であるため往療料の請求はしない」旨記載する必要があります。
「突発的往療」を機に「訪問施術」に切り替えれば通常の「訪問施術料」請求となります。
「突発的往療」については保険者の解釈も様々あると推測しますので、申請しながら調整していくと良いでしょう。
施術料 計算の欄 その3
さて、皆さん悩みどころ満載の「施術報告書交付料」の欄ですが、ルールが煩雑なのでよく把握してください。
通常は申請書1枚につき1回の請求となりますが、マッサージで変形徒手矯正術の請求がある場合は2回請求というケースもあります。(マッサージの申請書解説を参考のこと)1回につき480円という金額です。
施術報告書とは「次の同意書発行を依頼する際、医師に直近の施術結果や経過を報告する文書」であり、
施術報告書交付料の意味合いは「そのための報告書作成の手間賃」です。患者さんの負担軽減等のため施術報告書交付料の請求は行わないとする施術者もいますが、同意書発行前には医師に必ず提出してください。
鍼灸の場合は約6か月に1枚同意書が必要になります。
例:前回同意 令和7年12月10日(~令和8年5月31日)→次回は5月末~6月初頭に発行される同意書となります。これに向けて施術報告書を作成するわけですが、同意書発行日より前の日付で交付する必要があります。上記例で言えば5月中旬であれば安全です。また、交付日は5月に入って施術した日以降の日付が必要です。5月10日からの施術なのに交付日が5月5日では無効です。
さらに(前回支給: 年 月分)
という箇所は、施術報告書交付料を「前回」計上した年・月を記載します。保険者はここを基準に今回の計上が対象範囲かどうかを査定するので大切なポイントとなります。上記例で言うと(前回支給:令和7年11月/実際は11月25日)であればOKです。

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